マンション大規模修繕のハナシ

オッス!オラ!log4j!いっちょやってみっか!

この記事は pyspa Advent Calendar 2021 24 日めの記事です。

さて、今年も 1 年あっという間でしたね。D.O もムショからでてきました。

まあ技術ネタもないこともないのですが、今年はマンション大規模修繕時のマンション理事の一人として貴重な経験をしたのでそのことを書いておきたいと思います。

あくまで一例ですが参考になればと思います。

大規模修繕工事とは

マンションお住まいの方はわかると思いますが、長く快適にマンションに住むには定期的な修繕や改修を行い、マンションの機能や性能を維持していくことが必要です。

修繕は日々できることから多岐にわたりますが、マンションの外装、ベランダ、廊下、天井などの共有部などの修繕はどうしても大がかりになります。

そのため、12 年~を目処に劣化状態を診断/把握し、大規模な修繕を行うのが一般的となっています。

マンション理事会は 10 年ぐらいたったとこで大規模修繕を見据え、様々な準備をする必要があります。

業者選定のこと

マンション大規模修繕やりたい!といって明日からできるものではありません。

まずは現状を把握する必要があります。

大規模修繕の第一歩として、建物の破損状態などの建物診断を行います。

特に 311 以前に建った建物は地震の影響がどれくらいあるのか確認する必要があります。

診断の関しては日常の管理を任せている会社がある程度サポートしてくれると思います。

診断後、実際に大規模修繕で診断で見つかった不具合を対応するしないなど検討していきます。

もし、大きな修繕が必要になればそれに必要な資金をどうするかも検討しないといけないため、診断は大規模修繕予定より 1~2 年前に行うことが多いでしょう。

建物の状態を把握できたら実際に大規模修繕を行う業者を選定します。

といってもこれは素人に判断することはほぼ不可能だと思います。

業者選定もマンション管理会社の方でサポートしてくれるのが一般的だと思います。

業者選定もすぐにはできません。何をどこまでやるか、いろいろなことを踏まえて概算見積もりを工事業者出してもらったりしながら進めることになるのでそれなりにお金と時間がかかります。

選定にもおよそ半年~1 年ぐらいかかると思います。

診断を含めると修繕工事予定の 2~3 年前から動き出す必要があります。

工期のこと

業者選定が終われば、工事の開始予定次期を決め、工期スケジュールを組む流れになります。

工事は規模、修繕内容も様々なのでなんとも言えないとこですが、半年~1 年程度かかることが多いようです。

工事内容によってはベランダの使用に制限がでる期間がでてきます。

例えば、ベランダ床の防水層の張替え作業を行う時期はエアコンの使用に制限がでることがあります。

それらも踏まえて工事開始時期/工期は調整することになります。

予算と予備費のこと

工期、工事時期なども決まると大分全容が見えてくると思うでしょう。

ですが、実際見積もりはあくまで見積もりです。

工事をしながら不具合があれば追加修繕していく必要があります。

外装がタイルである場合、タイルの張替えが必要かどうかはその場で叩いて調べていくしかありません。

足場が必要な高い場所の外装の調査などは実際の工事時に足場を組んで初めて調査することになります。

また、場所によって劣化具合が異なるものなどは発注するが予想できません。

そのため、修繕の予算には予備費を組んでおく必要があります。

予備費は予算の 5%~10%みておくことが多いようです。

工事時になってわかる追加工事、実数精算で処理する費用などはこの予備費をあてます。

もちろん、追加工事は提案なので場合によってはやらない、一部やるなどといったこともできます。

それでも予備費が全く足りない場合にはマンション総会で費用をどうするか決める必要がでてきます。

難しいのは工期が進まないとわかってこない追加工事の部分です。

外装の修繕をやってる間、外装関連の追加工事提案しか出てきません。

工期の前半で予備費を使い切るようなことをせず全体を見て考える必要があります。

と言ったものの、工事内容によってやるやらないを即決しないとスケジュールに影響がでるものもあるため難しいです。

予備費はケチっておき、工事が後からできるものはできるだけ先延ばしして全体の追加工事費用がどれくらいになるか見る方が良いでしょう。

作業員のこと

マンションの規模にもよるのかも知れませんが、作業員の人数はそこそこの人数になります。

工期も長期となるため、資材置き場だけでなく、作業員の詰所(トイレなども)などの整備を行う必要があります。

多くは業者側でプレハブをもってきたりするのですが、マンション内の共有スペースなどがあればそこを利用してもらうことも可能です。

(工期にもよりますが 20 万~の予算削減も見込まれます)

また工事の時期、立地次第ですが近くにコンビニなどがない場合には自販機などを業者が設置することがあります。

(夏場に作業員向けに設置などなど)

また作業員の方にもいろんな方がおられるのでそこが気になるケースが出てくるかも知れません。

残念ながら作業員は選べないため、よほど酷いケースでない限り交代はないかも知れません。

追加工事のこと

まず追加工事はあるものと思ったほうが良いです。

さまざまな箇所の錆による部品交換、塗装の剥げ、立て付けの改善など、追加工事提案はいくらでも出てきます。

今回の修繕工事では何を重視するのか認識を合わせておくと良いでしょう。

逆に修繕するなら一緒にまとめてやってしまった方がよいといったものも出てきます。

これは相場よりも安くなるケースもあるのでよく検討する必要があります。

あと購入時と同じ資材はないと思った方が良いです。

10 年もたつとメーカーのラインナップもがらっと変わっており、交換資材が現在手に入らなくなってしまっているといったことがカジュアルに起きます。

そのため、似たような色のものを素人が判断してそれを交換してもらうといったことが起きます。

またタイルなどはまとめて発注するため、日焼けしているとことそうでないにとこに同じタイルを貼ることになります。

そうするとまだら模様になって見えたりといったことも起きてしまいます。

また余った資材も管理しておく必要があります。

もちろん、これは資材を再利用するメリットもあります。

ですが、資材をおいておく場所がマンションになかったりすると無駄になってしまうこともあります。

進捗管理のこと

上記でも書いてある通り、工事を進めて初めて不具合がわかることが多いです。

新たに判明した修繕箇所によっては現状の作業と共に修繕してしまった方が効率がよいといったことも出てきます。

そういったケースではどこまで何を修繕するか早く決めないと工期が伸びてしまう可能性があります。

管理組合理事会にはその決定すばやく下すスピードが求められます。

もちろん、大きな金額であれば総会を開いて決を採る必要があるかも知れません。

その他のこと

修繕費は上がり続けています。この先もずっと上がるのではないかと言われています。

特に今はコロナ禍による資材の価格が高等しています。

コロナ禍がおさまったら…という幻想は捨ててください。

おさまっても価格は据え置きです。はい。

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